オリーブの基礎知識

1 オリーブとは

 オリーブは中近東/地中海沿岸、北アフリカが原産と考えられています。

葉が小さくて硬く、比較的乾燥に強いことからスペインやイタリアなどの地中海地域で広く栽培されています。

ほとんどの品種では自家受粉できません。DNAが同一の花粉には反応せず、実を付けないことが多いため、オリーブは2本以上隣接して植えた方が良いとされています。(花粉樹を風上にして約5m間隔で植えます。)

 

日本では香川県の小豆島で1910年頃初めて成功しました。

現在は香川県、そして長崎県を初め九州各県でも栽培に積極的に乗り出しています。

 

オリーブの木材は硬く、緻密で、油分が多く耐久性があるため、装飾品や道具類、特にまな板、すり鉢、すりこぎ、スプーン、調理用ヘラなどの台所用品によく用いられています。

木製品としてはかなり高価で、日本では印章の材料にされることもあります。

 

2 平和の象徴「オリーブ」

オリーブは鳩とともに平和の象徴とされることが多く、これは「旧約聖書」のノアの方舟で「神が起こした大洪水のあと、陸地を探すために、ノアの放った鳩が「オリーブの枝を咥えて帰ってきた。これを見たノアは、洪水引き始めたことを知った」との一節に基づいています。

 

国際連合の旗や、いくつかの国の国旗や国章にも使われており、日本では、香川県の県の木、県の花に指定されています。

 また、オリンピックやマラソンなどの優勝者に授与される「葉冠」はオリーブで作られ、古代オリンピック時代からの、豊穣、富、平和の象徴としての名残です。

3 オリーブオイル

◯オリーブオイルはオリーブの果実から得られる植物油です。

国際基準では「溶剤を使用せず、再生エステル化処理によって得られた油並びに他のいかなる種類の油も一切含まない」と厳密に定義されています。

 

◯木の種類や育った地域の土壌、気候、採取時の果実の成熟度、採取してから搾油までの貯蔵期間等によって、風味、色合い、香りが異なります。

ひいてはランクの違いともなります。

 

◯収穫した時点から酸化が始まるので、24時間以内の搾油が理想です。

収穫後は紫外線により劣化するので冷暗所で保存することをお勧めします。

◯オリーブオイルの種類

<ヴァージンオリーブオイル>

オリーブの実だけを原料として、科学的な方法や光熱での処理を行わず、他の性質の油を一切含んでいないもの。緑色をして、青臭い香りとピリッとした舌触りがある。

 

<エキストラヴァージンオイル>

ヴァージンオイルの中でも果汁としての香りが良好で、油としての品質が最も上質なオリーブオイルをいう。

規格上はヴァージンオイルのうち酸度が0.8%以下のものにエキストラの名称が付けられる。

フルーティーな香りとフレッシュな味わいを活かして、サラダのドレッシングや料理の仕上げなどに「生」で仕上げるのに相性がいいとされる。

 

<ピュアオリーブオイル>

◯ヴァージンオイルと精製したオリーブオイルをブレンドしたもの。

風味、かおりとも完璧であるが、酸度が2%以下のもの。見た目はエキストラヴァージンオイルが緑色なのに対し、こちらは普通の油のような黄色に近い色をしている。

 

4 オリーブの効用

 私たち人間は酸素なしでは生きていけません。空気中の酸素を吸って生きていますが、空気中の酸素は20%だといわれています。

体内に入った酸素は様々な栄養素と結びついてエネルギーとなります。必要な酸素はエネルギーとなって生きる力になりますが、余った酸素は体内に残ってしまいます。

それが活性酸素と言われ、体の中で有害な作用をしてしまいます。つまり、体を酸化させ、体を錆びつかせてしまいます。これが老化を引き起こす原因です。

 

 この活性酸素は年齢とともに増え、私たちの細胞を傷つけ、がん、老化、シミ、しわ、糖尿病、脂質異常や動脈硬化、心臓病、皮膚がんなどの生活習慣病の原因になります。

 この活性酸素による有害な作用を防ぎ、老化を抑える抗酸化作用を持つのがポリフェノールです。

 ポリフェノールを含む飲食物は近年注目され、コーヒーやビターチョコ、カカオ、赤ワインなどいろいろありますが、ポリフェノールは摂取して3~4時間しか持続効果がないといわれています。

 特にオリーブの葉にはオリーブの実よりも10倍のポリフェノールが含まれており、ほかの食べ物にも劣らない量が含まれているという分析結果が出ています。

ポリフェノールは熱に強いので加熱処理をしてもその損失は少ないので、オリーブの葉をオリーブ茶として飲むのは大いに理に適っているといえるでしょう。

オリーブの実は年に1度しか収穫できませんが、葉は年中緑の常緑樹ですし、季節に関係なく調達できます。

熱にも強く、頻繁に飲めるのでポリフェノール摂取にはもってこいの商品です。

オリーブで老化を遅らせ、いつまでも若々しくきれいになるお手伝いができるのではないでしょうか。ぜひお試しください。

◯オリーブの葉のエキスには抗菌作用があるといわれるオレウロペインというポリフェノールの一種がオリーブの実よりなんと10倍近くも含まれ、この成分は①がんの予防や②糖尿病の予防③アレルギー体質の改善、血液をサラサラにするなどの効能が世界の多くの医学者によって報告されている。

最近では長崎シーボルト大学におけるラット実験により、血糖効果作用や抗ウイルス用の効果が報告されている。

 

◯果肉と種子には悪玉コレステロールを下げると言われるオレイン酸を多く含み、腸を刺激し、排便を促す効果があるといわれ、動脈硬化予防、心疾患、便秘解消によいと言われているが体質によっては下痢を起こす人もいるということなので注意を。

 

★健康・・・動脈硬化予防、心疾患、抗菌作用、老化減少、胃腸改善、ストレス解消、

      便秘予防、血液サラサラ効果

★美容・・・フェイスケア:唇のパック、マッサージ、紫外線対策、クンジング

      ボディケア:入浴剤、肌の保温、耳の掃除、爪の手入れ

      ヘアケア:フケ&抜け毛対策、パサツキ防止

★料理・・・香りつけ、味付け、酸化防止、熟成、保存、消臭、天ぷら油、炒めもの、

      サラダ用

 

5 新漬の作り方

◯オリーブの実は傷がつかないように気をつける。

 新漬には緑の若いツヤのある実を使う。

 

◯渋抜き・・・カセイソーダーで渋(苦味)を分解する

      ・カセイソーダーに15時間漬けると茶色く濁ってくるがそれが渋。

      ・種の周りまで透き通るようになる。苦味が抜け、甘みが強調される

 

◯塩漬けにする・・・

      ・最初の塩水は2%の塩水

      ・一気に8%にするとしわしわになるので少しづつ濃くしていく

      ・1日ごとに水を変え、4%~8%にじわじわと上げていく。

      ・空気に触れると参加するので、空気に触れないように注意しながら

       1周間かけて渋抜きする。

                         (NHKテレビプラネットより)

 

 

6 シロップ漬けの作り方

●シロップ漬けの作り方

 ◯シロップ漬けには完熟のオリーブの実を使う

 ◯種を抜いて密閉容器にメープルシロップとともに入れ、1週間ねかせる

 

長崎オリーブ研究会

会長 松尾 健蔵

携帯090-4582-1561

〒852-8016

長崎市宝栄町7-4 

(所属:新現役の会)

 

 

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2018年オリーブ苗木申込書
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